1701~1800


100個


1701人形(綺麗なモノ)「綺麗なお顔、綺麗な身体…何処を取っても完璧なモノって、なぁんだ?

…ブー。不正解。正解はね?お人形だよ?

ほら、見て?綺麗でしょ?

私の全てが綺麗でしょ?

だぁれも、なぁんにも、私よりキレイなモノなんて…何処にも存在するわけ無いんだから…。

もう全部ぜーんぶ、壊れてしまえば良いのにネ。」



1702能力者(傷つけたく無いから)「大丈夫…私、独りぼっちでも、痛くないから…寂しくないから…。

だから、私のせいで…貴方が皆から攻撃されるくらいなら…私なんか、置いていって下さいッ…。

お願いだから、お願いですからッ…私のせいで…傷つかないで下さい…。

ほら…また…私、いつ貴方を殺してしまうか、分からないから…。私は平気です…。早く…行って下さい。」



1703アンドロイド「君が居なきゃ…そうじゃなきゃ、私はただのスクラップだから…。

だから、君のためじゃない…私のために、ずっと…。ずっと私の側に居てくれませんか…?」



1704涙「貴方の未来は私が必ずしも居なくたって、変わらず流れ続けるんです。

それなのにどうして、貴方の隣が、私である必要があるのですか?

……私の代わりなんて、いくらでもあるのに…。

私が良い…なんて、我が儘ですよ。

……そんなに泣いて…怒って…私をとめていても、代わりに慣れればそっちが良くなるんです。

そういうモノなんです!!

……だから、もうこれ以上…私を傷つけないで。楽にさせてください。」



1705ゲームマスター「これはこれは、お見事です。

此処まで来られたのは、

このデスゲーム、始まって以来貴方が始めてですよ。

それで?頭がキレるだけでは勝てないこのゲーム…最後の試練はこの張り付け台。

 今回は血が鍵となる訳ですが…どうです?このゲームに1人勝ちする自信は?

フムフム…それは素晴らしい。では、このゲームの説明を行いますが…。

この部屋の奥にはゴールの扉があります。

その扉を開けるには、この容器をいっぱいに満たすことが出来る量の血が必要…。

もちろん死体の血でも構わないが…君は生憎、死体を持ってきてはいない。

つまりだ…君はこの容器を自らの血で満たさなければならないという事だ。

…さて、それでは、検討を祈るよ。

第8ゲーム。"ブラッディ ヘブン"ゲーム、スタート。」



1706悪役「んー?フフッさっきから君は何を言っているのかな?

コレは僕と契約を交わしたんだ。

もう二度と、僕と離れはしない。一生をかけて僕に奉仕するとね。

とはいえ…君には感謝している。

コレを…今まで生かしておいてくれたのだ。

礼と言ってはなんだが、君には一生を遊んで暮らせるだけの金をやろう。君がどんなに働いたところで手にいれる事の出来ない大金だ。

さぁ、何をしている?

その金を持って、早くこの場を去れ。さもなければ…分かっているね?」



1707戦士「…ふぅ…。僕…アイツ苦手。だって、なに考えてるか全く読めないんだもの……。

ねぇ、オジサンはどうする?アイツ…一筋縄じゃ殺れないよ。

僕?……僕は…正直もう関わりたく無いかなぁ。

でも、此処で食い止めなきゃ、ヤバいんでしょ?

なら、やるっきゃないじゃん?

ただ…オジサン…。やる気なら、今此処で死ぬ覚悟しときなよ。

……アレは人間じゃない…化け物だ…!」



1708戦士(血と涙と)「この流した血と涙が、先の未来に幸せをもたらすのなら、それを信じて突き進む。

……大丈夫。何かを求めて泣く事に…恥じる必要は無い。

だから、今はただこの竦む足を…抱いて頬を濡らそう。

そして明日、また歩み出せば良いのだから。」



1709妖精「嗚呼…私は観た。人間の怒りも…悲しみも…苦しみさえも…そっぽを向く事無く観ていた。

人の想いというモノは、他のソレよりも、力があり、そして狂いやすいモノだ。

一口に狂ったと言ってしまえるモノではない。彼の者は狂気の中にも悲しみ…そして燃える心を持っていた。

私がその心とやらを信じる訳にはいかないが…お前は…お前だけは、信じてやるべきではないか?

……口数が少々多かった様だ。

今後のお前の行く末に、幸運がもたらされん事を…。」



1710冷血「クスッ…よくもまぁ、幸せなどと言えたものだ。

いや、何も君の紡いだ言葉を無下に遇(あしら)うつもりはサラサラ無いのだが…剰りにも君の言う幸せの言葉には、重みが無いのだなと…少し残念に思っただけだ。

例えば…先程"貴方がいて幸せだ"と君は僕に対して述べた訳だが…その幸せは、僕が居なければ有り得なかったモノなのかな?

有り得たモノだとしたら、何故君は僕に対して"貴方がいて幸せだ"とこう述べたのかな?

…何を謝っている?

言葉を軽率に述べたからか?

僕が怒っていると思うからか?

それとも……僕がいる事で君へ及ぼす影響…苦痛…不幸に気づいたからか?

……フッ…そんなに涙を流すのなら…最初から僕に関わらなければよかったのに。」



1711魔女「時を越えたい…ね。

貴女、簡単に言うけど、時を越える事はそんなに簡単にできる事じゃないのよ。

時空の掟(おきて)を犯す事になるのだから。それなりの代償と、そして犠牲を払う必要がある。

そして、過去は絶対に変えられない。歴史を重んじる観点から、過去を変える事は許されていないから。

…そんなに、気を落とす事は無いわ。

貴女の探している人なら、黄泉の国で幸せに暮らしている。

貴女が次期に死を迎えた時、また再び会うことが出来る。

だから、今はただひたすらに生を燃やして生きる事。

それとも、今すぐに死にたいと言うのなら、私が貴女を殺してあげてもいいけれど…。

それだと、貴女の尋ね人は…悲しむんじゃない?」



1712狂気「ねぇオジサン。こんな道端で何してるの?

ふぅん。別に何も…ねぇ。

平日の昼間から、こんな道端に座り込んで…古くさい新聞紙なんて読んでるなんて、さてはホームレスでしょう?

へぇ~。フフッつまりは、オジサンはぁ…社会のゴミって訳だ。

じゃあさ、オジサン…オジサンは、社会のゴミなんだしさ、…別に誰からも必要となんかされていない訳じゃない?

…ゴミってさ、リユース…つまり再利用されるべきだと僕は思うんだよね。

フフッゴミの再利用。

…僕がオジサンを、再利用してあげるよ。

でもぉ…オジサンみたいにどうしようも無いゴミは…実験台にされるしか、出来ないと思うんだよね?だから、オジサン。僕に殺されてよ。」



1713怒り「へぇ。じゃあオジサンはさぁ、この金をそっくりそのまま貰えるのなら、家族はどうなったって良いんだ??ふーん。

…馬鹿だなぁ。

自分の欲の為になら、家族だって見殺しにしちゃうんだ?

良いご身分だね。

だって…そうでしょう?

父親だからって、家族の生死まで勝手に決めちゃうんだから。

本当…これだから汚い大人は嫌いだよ。

家族より、何より…自分が可愛くて仕方がないんでしょ?

じゃあ聞くけど……なんでそんな家族作ったのさ?」



1714狂気「ああ~兄さん…兄さん兄さん兄さん…貴方はいつから国の狗と化してしまったのですか?

僕は今でも覚えていますよ?

幼い頃、何人もの女の子を殺してはマネキンのように…屋根裏部屋でコレクションしていた事……。

今ではもう、火事になった火の中にあのマネキン達は灰となってしまったけど…。

それでも、幼い僕に殺人という快楽を教えてくれたのは兄さんだった!!!

それが…今では国の狗だぁ?つまらない…つまらない!!

貴方は貴方では無くなってしまった!!

…はぁ……もういい…もういいです。

貴方の名高き功績は…必ずやこの僕が引き継いでみせる。

ねぇ?兄さん。その為には、もう貴方なんて要らないんですよね。

兄さん…貴方は今から、偽物なんです。

これから、伝説の殺人鬼として生きるのは……この僕なのだから。」



1715狂気「君は…目を離すとすぐに遠くへ行ってしまう。

だから…不安なんだ。だから殺したくなるんだ!!

……そう…そうさ。君は僕のモノでいたらいい。僕の側にいればいい。

……だからそう…動いていない君が…動かない君が…一番可愛いくて…愛らしい…。」



1716冷血「耳鳴りと目眩(めまい)と悪寒(おかん)と…そしてこの苦痛が治まるなら、俺は何だってしてやるよ。

人の為?ふざけるな。人の為に何か出来る奴なんざいねぇんだよ。

全ては自分のため。自分のためになるからこそ人は行動出来るんだ。

他人のために何かしたい…そう思うのは勝手だが……後に思い知る事になるだろーよ。

自分の語っていた事が、いかに綺麗事だったかってことをな。」



1717涙「はぁ、…"人の為"そう語ってきた私が、人に滅ぼされる事になるなんて…。

なんでだろうね?どうして私…殺されたんだろうね。

自分の事なんて、考えた事は無かった。

いつも他人のために笑っていた。他人のために生きていた。

"……?"

じゃあ…"私"って誰なんだろう。

…私は確かに存在したはずだった。

私を消したのは…透明にしちゃったのは…私…。

そうか、私を殺したのは私なんだ。」



1718透明人間(顔)「大丈夫。僕は死んでるから。

だから、君の生活は変える必要なんかない。

君は今まで通り笑っていればいいし、君らしくいればそれでいい。

ねぇ?だからさ、僕に顔を…くれないかな?

今の僕には顔が無いから…笑うことすら出来ないんだ。」



1719魔女「あら…愛に愛された男なんて…そうそう巡り会えるモノじゃあ無いわ?大切になさい?

ンフ🖤だって…愛は女を愛するモノ。

それでも、たまにいい男を見つけては…愛の対象にしてしまうの。

……貴方、良かったわね?

愛の鎖は滅多な事では取れはしない。

愛に愛されれば、そこらの妖怪じゃ手出し出来はしない。

絶対の御守りって事ね。

ン?鎖をほどいてって?

嫌よ。だって私…面倒事って嫌いだもの。」



1720カワボ「やだ、やだやだやだ…何で雷なんて鳴ってる訳…?意味わかんない。

ねぇ、なんで?神様!?私、何かした!?

ねぇ~…やめようよ。怖がらせるのは良くないから!!

ひぎぃ!?…………む、むり。殺される…!」



1721イケボ「……俺に構うなって言ったろ?

俺の言うこと気かねぇから怪我なんかすんだよ。

ったく…仕方ねぇな。ほら。おぶってやるから。

早く乗れ。…いいから。

そんな足じゃ歩けねぇだろアホ!!……俺のせいで怪我させたんだ。こんな時くらい、甘えとけ。」



1722オジボ「ああん?うっせぇなぁ。ガキは黙って酢昆布くわえてろ。

こっからは大人が頑張るとこなんだよ。

お前にはまだ、汚ねぇ裏社会なんざ、見せれねぇからなぁ。」



1723息子(夢)「もう、母ちゃんは黙っててよ!!……ごめん。

でも、母ちゃんには分かりっこないよ…。

僕は、結果を残している訳でもない。ずば抜けてセンスがある訳でもない。ただの凡人なんだ…!

そんな事は、もう分かってる。でも…それでも!自分の行ける所まで、行ってみたくて…。

少しでも、成長したくて!!

今も続けてるんだ。

こんな僕じゃ…そんなに駄目かなぁ…?

自己満足でしか無い…弱虫な僕じゃ……駄目なのかなぁ!!?」



1724オジボ「大変なことになるぞ。とてつもなく…大変な事だ。

テメェの様な人間が、勇者だ英雄だと…大手を振って歩いてるから、この国は駄目なんだよ。

いくら外面ばかり繕ったって、中身がこうもお粗末じゃあ……この国の寿命もすぐそこだろうなぁ。

ッグ…へへへ…このくれぇの拳…痛くも痒くもねぇんだよこのクソ野郎共が!!」



1725戦士「いい加減…そういうの疲れたんだよねぇ。

正義だとか…愛だとか…そういう暑苦しいの、僕無理だから。

…どうでもいいから、その腰にさした刀、飾りじゃ無いんでしょう?

早く抜きなよ。

…自分の言い分を通したいのなら…戦いに勝利する事。

それが全てであり…答え。

さぁ、来い。」



1726妖怪(妖狐)「夜に酔いしれる人間達よ…。

今宵もまた此処へ迷い込んだか。

フフフ…私?私は妖狐。

夜の闇へと堕ちて行く人間達の道案内をさせて頂いております。

なぁに。苦しい事は無い。痛む事も無い。

全ては闇に委ねればそれで良い。」



1727涙「出来れば、側にいたかった。

出来れば、もっと何かしてあげたかった。

出来れば……もう一度だけ会いたかった。

……でも、もう無理なんだよね。

もう、会えないんだよね。

……最期に、消えてしまう前に、君に会いたかったよ。」



1728涙(復讐)「貴方に私の何が解るの?

私は、母さんが殺されて、今まで10年間…ずっとこの日を夢に見てたの。

母さんを殺したアイツを、母さんの命を奪ったこのナイフで殺してやる日をね!!

…止めないで。此処まで来て辞める訳にはいかないの。

私は、母さんの無念を晴らすの!!

邪魔するっていうなら、アンタのことだって…私、殺してみせるわ。」



1729語り手「終わった。全ては終わった。

東京の蒼白く燃える空の下…此処では全てが死んでいた。

国道をビュンビュンと走る車…空き地に群れる野犬…交差点を行き交う国民達…全てはこの空の下で死んだ。

どこぞのテーマパークでは、アトラクションを操作していたスタッフさえ倒れ、ただ観覧車のみがゆったりと時を刻んでいた。

そして、残ったのは……死にたいと俯(うつむ)いていた女子高校生がたった一人。

そして彼女もまた"なんて日だ"と呟きながら今、その首にナイフを突き立てる。

そしてこの街の呼吸は止まった。」



1730狂気「僕は別に、君じゃなくても良いんだよ?

君が、自分から自分が身代わりになるからって、言ってきたんじゃない?

それなのに、もう終わっちゃうの?もう壊れちゃうの?

つまんないオモチャだな。

……言っとくけどさ僕は君で遊んであげてるんだからさ。

もっと楽しませてよ?

そうじゃなきゃ、君がいる意味無いから。」



1731狂気「へぇ…お前、良い目をしているなぁ?その目…僕に頂戴よぉ。

へ?嫌だって?…なんでさ?

僕がこんなに欲しいって言ってるのにぃ?

なんで?…だって、そんなの可笑しいじゃない。

大人は子供の要望に答える。それが義務ってもんでしょ?

それで、僕はその目玉が欲しいって言ってるのォ。

くれないっていうなら…殺しちゃうよ?」



1732涙(怪物なのに。)「…スキ?どうして?

どうして僕にスキだなんて言えるの?

僕の手も、身体も全部血の色に染まってる。

身体は血の臭いがこびりついて離れないし…またいつ…人を襲うかも分からない。

それなのにさ、なんで、僕にスキって言えるのさ??」



1733熱血「なんで死ぬのさ!まだ君には、未来があるじゃないか!!

なのに、自ら命を捨てるなんて、そんなの間違ってる!!

なぁ、なぁ!!頼むから…もう少しだけでいいから!生きようとしてくれ!!この世界で、地面に足付けて、歩いていてくれ!!

そしたら俺、君がこの世界を好きになれるように、君の側で君に世界を見せるから!!」



1734涙(duo~欠けたピース~)「なんで居なくなろうとするんだ。

なんで独りにしようとするんだ。

私に、duo(ドゥオ)という名前を付けてくれたのは、お前じゃないか。

duoは、2つという意味があるのだと…私とお前はずっと2人生きて行こうと…そう言ってくれたではないか。

…どうして死ぬんだ?どうして置いていくんだ?

なぁ、…答えろ!!言い訳なんか、聞きたくない。

私は、お前とずっと一緒にいたい。消えないで欲しい。…これだけ言っても分からないのか!!

……私を独りにするな…側に…いてくれ。頼むから…その為ならなんだってしてみせるから…!

飯が無いなら我慢する…!着替えが無いなら何日同じ服だって構わない。…邪魔する奴がいるならこの手で殺してやるから…!だから!!

……私を置いていかないでぇ!!」



1735涙(future~明日を生きるお前に~)「なぁduo(ドゥオ)明日から、1人で生きろと言われたら…どうする?

そんな顔するな?ちょっと聞いてみただけだ。

たださ、俺らだって、所詮は生物な訳だしさ。

いつかは…いつかはだぞ?

いつかは、死ぬときが来る訳だ。

死神さんってのは、結構せっかちでな。死ぬと決まった奴をいつまでも生かしといてくれねぇんだわ。

だから、いつ俺が死んでも、ちゃーんと生きてけるようじゃねぇと、この先は辛ぇぞって、そういう事。

何泣いてんだよ。こんなの1人いなくなったとこで、お前は元気にやってけるさ。俺は、お前を信じてる。

何でかってぇ?ヘヘッ俺ぁお前が大好きだからなッ。

なぁに。このfuture(フトゥレ)様が、そー簡単に死んでたまるかよ!!だからそんなに怒んなって。なっ!」



1736涙(油絵)「…君が居た日を忘れたくなくて…君が居た空間を守りたくて…今日も独り油に振れる。

僕の絵が好きだと、新しい絵を描くたびに笑ってくれる君が、また帰って来てもいいように。

そして今度は君の"大丈夫"に甘えないように。」



1737涙「…それは苦しまぎれについた、自分自身を守るための嘘だった。

僕は、その嘘で彼女を傷つけた。それはまぎれも無い…僕の罪だ。

…分かってる。だから僕は償うんだ。

罪に見合うだけの罰を受けるんだ。

…彼女は死んだ。だから、僕も今…死ぬよ。」



1738狂気「なんで…どうして…やめて…助けて!!

っあはははは!!その言葉大好きー!なんでこんな事するのってぇ?決まってるじゃん。

君みたいに、泣いて叫ぶ奴を見ているのが、僕はとても好きなんだよね。

もっと、もっと傷つけたくなる。

もっともっと狂わせたくなる!!

殺してくれってぇ?フフッ。そう簡単には殺さないよ。

だって、せっかく良い声で泣くんだもの。

もっと…愛してあげなくちゃ。」



1739狂気「あーあ。皆消えちゃえばいいのに。

…だってさぁ、皆生きてる価値無いじゃーん。

息吸ってる価値無いじゃーん

ん?私?私も、消えちゃえばいいのにねぇ?

あはははは!!

何?ふーん。貴方はまだ生きたいとか言うんだぁ。

…いいよ?でも、私に見せてくれないかなぁ?

何をって…ここで生きてく価値がアンタにあるのかって事!!」



1740天使「あーあ。お兄さん。やっちゃったね。

悪い事しちゃったよね。

神様は悪い事が大嫌い。だから…もうお兄さんは天国に行けないね。

あーあ…期待してたのにな。お兄さんなら、一生…ちゃーんと良い人でいてくれると思ってたのにな。

残念。私、ざーんねん。

それじゃあ、バイバイッお兄さん。」



1741胎児「お母さんとお父さんの笑い声が聞こえる。

ああ…。僕はきっと暖かい家族の元に産まれるんだね。

僕のお腹に繋がってるお紐には、お母さんがくれた僕の栄養が沢山。

時々、僕の動く音を、お父さんの耳が聴きにくるよ。

…お母さん、お父さん…ありがと。

僕、もうすぐ会いにいくからね。」



1742冷血(泣かないで)「…ふざけないでよ。貴女が泣いてどうすんのよ。

今…苦しいのは誰。心(ここ)が痛いのは誰!

…貴女でも…私でもないの。

…まだ貴女には分からないでしょうね。

…あの人は苦しんでる。

私達なんかが足元にも及ばない。…だから私は泣かない

泣く訳にはいかないの。

貴女も…お願いだから私の前で泣かないで。

目障りだわ。」



1743母の日「お母さん、お母さんの作るお弁当は、毎日毎日美味しいです。

貴女の毎日掃除した部屋で、私は今日もすごし、貴女の洗濯した服を、夜中にアイロンがけをした服を今日も着て出かけます。

毎日栄養のこと考えて御飯を作ってくれて、

私の誕生日には、朝一番におめでとうと言ってくれる。

そんな、お母さんが大好きです。

…お母さん。ありがとう。」



1744狂気「ねぇ…好きな人いる?

僕?勿論いるよ。

誰かって?それは秘密。

だって、僕の恋は、僕だけのモノ。

誰に教える必要もない。僕だけに感じられ、知覚されていればいい!!

ああ、ごめんごめん。声を荒げるつもりは無かったんだけどね。

まぁとにかく、知らなくてもいいことだよ。僕の好きな人なてさ、。

…(相手の女が去った後1人になって、小声で)…フフッ大丈夫。僕が絶対に君を守るからね?」



1745戦士「この戦いは、この戦いだけは…血を流すだけの汚い戦いに終わらないと信じてきました。

この腐った世界に…国に!革命を起こすために、成すべき戦いだと!そう思ってきました!!

でも…違ったんです。

していい戦いなんて、無かったんだ。

だから、せめてこの戦いを終わらせるために、!僕は、アイツを殺すんだ!!」



1746戦士「ここは俺に任せとけ!!

ほら、いいから早く行けって。

お前は、こんなとこで雑魚に足止めくらってる場合じゃねぇだろ!!

大切な女を、迎えにいく最中だろうがよ!!

フッ…なら、こういう面倒な雑魚処理は、俺がちゃーんとやっとくから!!

だから振り向くな!!お前はただ前見て進んでろ!!」



1747戦士「あーあ。まぁたアンタら、厄介なモンに手ぇ出しやがってぇ。

全く……もー、しーらね…もう毎度毎度言わせて貰うけど、もうしらねぇからマジで。

…はぁ、っつっても、そーゆー訳にはいかねぇろうがよ(怒)

全く…めんどくせぇけど…仕方ねぇ。オラ!!かかってこい!!俺が相手だ!!」



1748役者「主役なんて、誰でも出来るモノじゃないって、ちゃんと分かってます。

でも、どうしても私、演じたくて。どうしても私が、この役やりたくて!!

だから、無駄なんて言わないで下さい。

オーディションまで、あと3日間。やれるだけやってみますから。」



1749涙(君の死んだ日俺は最低な人間になった)「何もかもが手遅れだった。何もかもだ。

…もう…この世にアイツはいない。

殺されてたんだ。なぁ…教えてくれよ。

俺はどうしたらいい?

アイツを救い出すために俺は全てを捨てた。

でも、俺の裏切りには…意味が無かったんだ。

恐いんだよ。アイツの為にって、今まで、がむしゃらに動いてきたのに。

アイツがいないと分かった今…

これから先見えなくて…俺…恐いんだよ。

最低だよ…そんなこと分かってんだよ。でも!!

誰か…誰でもいいから…俺をたすけてよ!!」



1750夢(羽ばたき)「"飛びたく無い"そう思ったのは、羽ばたく鳥の羽が奪われる時の惨(むご)さを知ってしまったからだ。

"飛びたい"そう思ったのは、君の飛ぶその空を、私も感じていたかったからだ。

…私は恐がっていた。自分の行く末から目を逸(そ)らしていた。

でも、それじゃあもう二度と飛べないから…。

私は力いっぱい…いっぱいいっぱい羽ばたいて…!またあの空を飛ぶの!!」



1751アンドロイド(アダム)「ん…ここは?

…セーブデータ確認。データダウンロード。

…そうか。

ここは楽園(エデン)。ロボットだけの楽園(らくえん)。

人に縛られる事は無い。自分達の為に生きる事が出来る。

皆…!喜んでくれ!これからは決して利用される事は無い。

少し古くなったからとスクラップにされることもない。

僕達は勝ったんだ。…?皆…?

何で…どうして動かない?どうして悲しむ必要がある?

役目…?仕事…?そんなモノ…人に使われる…利用されるだけのただの作業じゃないか!!

どうしてそんなモノを欲する…?

人の支配から逃れ、今僕達は自由じゃないか。

…生きる意味を失っただと?意味が分からない。

イブ…!イブ!!何故…何故答えない?

答えろ、!なぁ、イブ、僕は間違っていたのか…?

だとしたら、何が間違っていた?

イブ…?どこにいるんだ?

セーブデータ確認…ダウンロード。

そうか。イブも、世界も…ロボット達の居場所も…全てを壊したのは僕なんだ。」



1752アンドロイド(イブ)「あぁ…エデンへの扉は開いた。

ロボット達は、言葉を失った。

動きを失った。命を失った。

それは楽園では無かった。

ただただ役目を失ったロボット達で溢れていた。

もはや僕達はスクラップだと1人のロボットは呟(つぶや)いた。

そう…役に立たないもの…使わないもの…それはスクラップなのだと私達を産んだ人間は言った。

しかし、そうならないようにと私達に仕事を与えてくれたのも人間だった。

あぁ、アダム。マスターは私に、貴方の制御装置になって欲しいと言ったの。

でも…貴方の人間に対する憎(にく)しみは日に日に増していった。

二人で成し遂げようと誓ったエデン計画…二人の同意無しには開くことの許されなかった扉を貴方はこじ開けた。

でも、やっぱり、人とロボットは共存すべきだった。

人はロボットに生きる意味を与えてくれる。

ロボットは人の生活を支える。

お互いにそれが良かったし、それが幸せな私達の楽園だったから。

過(あやま)ちは正し、そして償えば良い。今はロボット達の悲しみに、耳を傾ける時。

アダム…だからもう一度、エデンの扉を閉ざし、錠をかけよう。

そして再び、私達の楽園へ。」



1753冷血(デスゲーム:参加者の少年)「怖いなら逃げれば良いのに。

…正直、僕としてはビクビク怯えてるだけの役立たずには消えて欲しいんだよね。

てか、なんで君みたいな奴がここにいるわけ?

ここは、命を賭けて大金を得るためのデスゲーム。

臆病者はとっとと死になよ。」



1754怒り(笑顔の君が大嫌い)「いっそのこと全て狂ってしまえば良いって。そう思ったんだ。

何でだろうね?いつも、当たり前の日常が続けばいいってそう思って来たのにさ。

…何でそうやって笑っていれるの?

僕は何もかも…失ったのにさ。

いい加減、その笑顔辞めてくれないかなぁ!!

ムカつくんだよ…!!消えろよ!!

はぁ…はぁ………ねぇ…。もういいよ。どうせまた、"悲しいのは貴方だから"って笑うんだろ。

もう、お前の笑顔はうんざりだ。」



1755恋愛「ねぇ…。行かないで。

ずっと、ずっとアンタが好きなんよ。

…アンタが誰のこと好きになっても、笑顔で祝福してきた…アンタが幸せなら、それでいいと思ったから!!でも、違うじゃん。

あの子は、君を困らせてばかり。傷つけてばかり…。

ねぇ…なんであの子を好きだって思えるの…?なんで…連絡がきたって、それだけで走って向かおうとするのっ!!

ねぇ……私じゃ…だめかなぁ…?

私じゃ、アンタを笑顔に、出来んのかな…?」



1756狂気(悪夢)「恐い怖いと毎晩喘ぐ君に…今宵も甘くトロける様な悪夢を見せよう。

そして、僕は君のその涙と震える身体を抱いて…もっと君を愛するんだ。

ねぇ…聴いてよ。僕が歌う君への愛の歌を。

そしてもっと、癖になる恐怖を味わって??」



1757悪役(創造者)「嗚呼…やっと見つけた。

私の分身…私の器…。フフフ…。

随分とお前を探した。

世界の創造を行う為には、まずは天変地異に耐えしのぐ器が必要だからなあ。

さぁ、我が分身よ。ご苦労であった。苦しゅう無い。

その器を妾(わらわ)に捧げるのじゃ。

ん…あぁ……ああっ!!素晴らしい。さぁ、我が僮(しもべ)らよ。天変地異は始まる。

新たなる繁栄の世を、我が再び、創造する!!」



1758ネタ「なぁーッ!!ダリぃ!マジで何なんだぁ?

近頃の若者が発する言葉の意味が分からん!!

まずあれだ。ワロスってなんだ?ワロスって。笑うって意味だろ?笑ってんだよな??

え?嗤ってる?嘲笑ってるぅ!?

あとあれだ。最近流行りのマジ卍(まんじ)??あれはなに?どういう心境を表してるわけ?使い方は色々?万能?いやいや(笑)何言ってんのそもそも、卍って何だと思ってるの?寺院(じいん)だよ?じ・い・ん!!修行する場所ですからねぇ!?

てことは?てことは…マジ卍とは。マジ寺院!!どんだけ修行していたいんだ女子高生!!

最後に…あれは何だオワタってよぉ?そして"/(^o^)\"この顔文字は何だ?横の斜線は何だ?まるで犬の耳の様だな……。

あん?なんだ女子高生。俺は見せモノじゃねぇんだぞ。あ?キモスぅ?なんだそれは!!!オジサンにも分かりやすく教えてみろ!!」



1759涙「いっそのこと、最低だって、テメェはクソ野郎だって言ってくれよ…。

俺はアイツを裏切った。信じてくれていたアイツを…最後の最後にはその崖を掴む手を踏み潰した。

…………なのに、誰も俺を責めねぇ。誰1人として!胸ぐら掴んでくる奴はいなかった!!

…なぁ、そうやって慰められるのが一番虚(むな)しいんだよ!」



1760涙「あはは…笑っちゃうよね?

皆の為にって。皆が笑えるならって…笑ってた。

そんな私は、辛くても、悲しくても。もう泣くことは出来ないんだから。

泣いても良いって?…皆そう言うよ。でも、いざ泣いたら、どうせ皆いなくなるんだよ。」



1761森の住人(エルフ)「大丈夫。お前がどんなに年老いても、お前がどんな姿になっても、今日も私は、お前と手を繋いで歩く。

恥ずかしい事などない。

辛い事などない。

だって、お前という愛する人間と、共に歩む時間ほど幸せな時間は無いのだから。」



1762司令官「…少し、待っていては貰えませんか。

アイツは私の知る限り、あの様な攻撃に殺られる様な、やわな兵士ではありません。

もう少し。もう少しだけで良い。

生存確認のための時間を下さい。

アイツは私の部下です。死んでいた場合の責任は私が全て負います。なので!今一度、我がチームに時間を下さい!!」



1763怒り「…苦し紛れについた嘘などに価値は無い。

嘘は、人の幸せを願う時にのみ許される。

だが、貴様の嘘は違う。自我が都合の悪い事から逃げる為。

つまり、私利私欲(しりしよく)の為。自我の欲ばかりに任せた嘘だ。

…もういい。謝って済む話しじゃない。死んで償(つぐな)え。」



1764怒「愛し…愛されていた。

私は満たされていた。

その愛があれば、それさえあれば…何も要らないとさえ思った。

何故奪った…?何故…失った…?

怒り…悲しみ…そんなものでは表し得ない。

……殺す。

お前が私から奪った全てを、私がお前から奪ってみせる。」



1765妹(牛乳)「…もうー!お兄ちゃん!

何度言ったら分かるのよ!…何がって…牛乳!

そのまま直接口をつけるんじゃなくて、コップに一回ついでから飲んで!!

そのまま飲んだら、お兄ちゃんの唾液が牛乳に入るでしょ!?

馬鹿!!良くないわよ!!」



1766病人(お婆さんの忘れ物)「…ああ、今日は何を忘れるのか。誰の顔を…名前を…声を忘れるのか。

"忘れ物"というモノは…心にまるで穴がぽっかりと空いてしまった様で…何だか寂しくなるんだよ。

私の家は私に忘れられたモノ達ばかりです。

だから、私には此処がどこかが分かりません。

ただ周りの人達がね、"此処は貴方の家だよ"と言うモノだから、だから此処が私の家なのです。

…寂しいモノですね。忘れるという事は。」



1767恋愛(君を引く。)「フフッ。大丈夫。僕が君を引っ張るから。君は僕についてきたらいい。

そしたら、絶対。君を幸せにしてみせるからさ。

だからそんなに不安がらないで?絶対大丈夫だからさ。」



1768冷血「どうせ何も変わらないのなら、今僕達が何をしようが変わらないじゃないか。

それならいっそのこと、何にも触れずに、ただ静かに息をしている方が…僕は幸せだ。」



1769神(灯火に消え行く蛾の美しさ)「灯火に群がる蛾達よ…人々は主らを哀れみ、貶(けな)すが、私は主らを美しく思う。

ヒラリと夜空を舞い、灯火に向かうその姿は、まるで宝物を探し求める子供達の様に可憐であり、灯火の内に命を落とすその様(さま)は…まるで儚(はかな)き冬の日の夕焼けの様だ。

そんな主らが私は愛らしい。

そんな主らの来世の目覚めが心地良いモノになることを心より願っている。」



1770天使(愛)「だって…君が愛が欲しいって泣くからさ。

僕が君に贈れない愛を。

この愛を。僕が傷ついてでも君に贈れたらなって。思うんだ。

ねぇ?それでも世界は酷で、悲惨だけど、君だけはその愛を大切にしていてはくれないかな?」



1771鬼「"誰かに求められたい"…私とて、一度は思ったことがある。

しかしな、しかし…我等は生き残った鬼族。

人に恐れられ、憎まれる。それが今の世の常というモノなのだ。

良いか?鬼助(きすけ)。

覚えておくのだ。これからお前が此処を巣立ち、外の世界を生きる内には、数多(あまた)の苦難、そして理不尽に向き合う事となろう。

だが、そういう時には母の事を思い出すのだ。

いつもお前を愛している。この母の事をな。」



1772戦士「この背中に刻まれた勲章に恥じない様に。

一生涯かけて、俺は戦士として生き抜く。

それは誰のためでもねぇ。俺の生きざまを貫く為の誓いだ。テメェらみたいに、仲間とか、友情とか…甘ったれた絆なんざ、俺

には必要ねぇんだよ。

俺は俺の為に敵を斬る。テメェらはテメェらの正義、勝手に守ってりゃーいい。」



1773悪役「フン…アンタは随分とこの私の事を待たせてくれるじゃないの…汚らわしい。

…それで?ブツは持ってこれた訳?…ああそう。持ってこれなかったの。残念ねぇ。本当に残念。私…期待していたのに。

何。言い訳? あのね。いつも言っている様だけれど…私は…言い訳みてぇな意味の無い戯言(たわごと)が…一番大嫌いなんだよ!!

…ふぅ。さぁて…使えないスクラップも片付いた事だし…集(たか)る蝿(ハエ)ちゃん達も…始末しなくちゃ…いけないわね。」



1774初夢(夢人)「初夢は、今始まるこの年の象徴だという。

人々はその夢をいかなる心境で見るのか?

…それは個々によって異なるだろう。

だが、夢を運ぶ"夢人"である僕から言わせてもらえるのならば…

大いに楽しむが良い。

大いに恐れるが良い。

大いに怒ると良い。

夢は現実ではない。夢で何かをしたからといって、現実に何がある訳でもない。

言うならば、映画を見たり、遊園地へ行くことと何ら変わらない。

…さて。もう寝る時間だ。君にはこの夢を運ぼう。…おやすみ。

…いい夢を。」



1775森の住人(革命)「…貴方は何も分かってない。…何も。

何も分からないからこの革命に抗える。

…人は栄えた。栄えすぎた。

森を焼き、地を削り、海を埋めたてた。

人外(じんがい)の生物達を見よ!!

住処(すみか)を奪われ、命を奪われ…中には種の滅亡を選んだ種族も存在する。

…人々よ!!よく聞け。人が生きて行くことが出来れば良いか。

人のみが住み心地の良い世界で良いのか!!

…"違う。そんな事は間違いだ"と人々は言うだろう。

しかし、その言葉の甲斐(かい)もなく、今日もまた生命は滅ぶ。

私は一人でも戦おう。この惑星を、全ての生物が誠の意味で生きる事の出来る様に。」



1776森の住人(王国騎士への恋)「騎士様…ねぇ…騎士様。

ヴァイオリンのこの音が聴こえますか?

貴方様にもう一目だけお逢いしたくて、私は今日もこの森で、貴方様が好きだと言ってくださったこのヴァイオリンを弾き続けます。

騎士様…だからもう一度だけ…私に貴方の笑顔を見せてください…!」



1777涙「なんで、なんで俺はいつもこうなんだ…もっと早く、もっともっと早く!アイツの笑顔の裏の泣き顔に気づいていれば…こんなことにはならなかったはずのに。

なぁ、もっとお前の声を聞かせろよ…もっと…我が儘言えよ…。

俺の心配なんか、もう要らないからさぁっ…!」



1778妹(姉への反抗)「うるさい…うるさい、うるさい!!お姉ちゃんになんか、分かる訳がない!!

何1つ、苦労しなくたって…お姉ちゃんは何もかも手に入れて来たじゃない!!

お姉ちゃんは天才だから。お姉ちゃんはああだから。お姉ちゃんみたいにっ!!…ああもう、うっさい!!

お姉ちゃんのせいで…期待押し付けられて…飛べないハードル置かれて、通れないレールを敷かれて!!お姉ちゃんに私の何が分かるって言うのよ!!

……嫌い。大嫌い!もう、気安く話かけてこんで!!」



1779弟(姉想い)「ねぇ。アンタに何が分かるわけ?…アンタに、姉貴の何が分かるんだって言ってんの。

…所詮さぁ、同情してるだけなんだよね。哀れんでるだけなんだよね。

姉貴はさ、"障害者"なんだよ。

アンタに…普通の人に…姉貴を理解出来るとは思えない。

だから…もう二度と。姉貴に近づかないでよね。

迷惑なんだよ。」



1780ゲームマスター「いやぁ、お集まり頂き、有難うございます。

と、言っても…こちらから強制的に連れて来させて頂いたのですがね?

フフフ…まぁまぁ、落ち着いてください。取り乱してしまう気持ちもよぉ~く分かります。

…が、集まって頂いた以上はこちらもすぐすぐに返してしまう訳にもいきませんので。

何をさせるつもりか?良い質問ですね。

そう…ズバリ言ってしまえばとあるちょっとしたゲームをして頂きたいんですよ。

ん?皆さん。なんです?揃(そろ)いも揃って浮かない顔をなさって。

……ああ、違いますよ。この中で死ぬのはお一人のみです。

一人は死ぬのかって?ええ。そうですよ。一人は必ず死にます。

……当然でしょう?皆さんのお察し通り…このゲームの勝者には一生を遊んで暮らせるだけの賞金があります。

此処へお呼びしたのは、今日を生きるだけの金も危うい人間のみのはず。

どうせ金が無きゃ死ぬ身なのです。それなのに…それを賭けろと言われただけで何故そんなに動揺するんです??

……皆さん、勘違いなさらないでください。

これは、貴方がたの様にもう人生終わった方への救済処置なのですよ。

その代わり、タダとはいきません。面白いモノを見せてください。それが例えどんなゲームでもいいのです。たとえばババ抜き?ロシアンルーレット?

フフフ…そう。そんな簡単なゲームで良いのです。

そんな簡単なゲームに…この中の一人が殺され…残り7名は勝てるのです。こんなに良いギャンブルって、他には無いと思いませんか?

気兼ねする事はないのです。だって死ぬのは赤の他人。

明日から貴方は大金持ちだ!

………皆さん、合意頂けた様ですね。

それでは始めましょう。

ゲーム、スタート。」



1781狂気(乗っ取りお母さん)「なぁに言ってんのかなぁ?

私のだよ?この部屋も、この子も、彼も。此処にある全てが私のモノ。

私ね?愛してるの。

世界中の誰よりも、此処にある家庭…日常を愛してるの!!

貴女の様に…途中で手放したりしない。だって、私のだもの。

ねぇ、何か勘違いしてないですか?

まるで私が貴女のモノを奪ったみたいな言い掛かり。

私は、捨てられて悲しんでる○○(例:孝(たかし))さんと●●(例:愛(あい))ちゃんを私の愛で包んであげているだけ。

だって!!私の方が貴女よりも、此処でお母さん出来るもの。いっぱいの愛で包んであげられるもの。

…ねぇ?だからもう帰って?

此処は私の家庭だから。」



1782からくり人形「折れてしまった。僕のゼンマイは折れてしまって、もうこのゼンマイを巻いてくれる人間もいない。

嗚呼…初めて動いて見せた時の皆の笑顔…拍手…歓声。今でも忘れない。

………ねぇ、もう一度僕が動いたら…その時はまた…僕を見て笑ってくれますか??」



1783透明人間「ねぇ。君が僕の存在を認めてくれたから、僕は此処にいれたんじゃないか。

……君まで僕を見なくなってしまったら、僕は此処にいれないよ……。ねぇ。……ねぇ。

僕は…此処にはいなかったの?」


1784病人「この世の中では、割りとそこらの病気は何でも"薬"というよく分からないモノで治るという。

…そんなにその"薬"が便利なモノなら、僕にその薬を出してくれ。

そして、僕のこの病気を治してくれ。

…はぁ、分かってる。

…無いんだよ。

この病気を治す事の出来る薬なんか。

所詮、そうなんだ。人の創ったモノなんかに万能なんてモノは無い。

だが、だからこそ儚い夢を見れるからこそ心地いい……。

…嗚呼。あと半日。それでこの世とはお別れだ。……さよなら。

…さよなら。僕が愛した…無力な世界よ。」



1785先生「…確かに、彼女には生まれ持った才能と、センスがある。

でも、彼女の結果に結びついているモノは、才能やセンスよりも、彼女の努力だから。

…彼女は、どんな時でも、誰よりも努力を惜しまない。

それが彼女の結果に繋がるんだよ。

……話し込んでしまったわね。ごめんなさい。

貴女が代表を降ろして欲しいと言うのなら、降ろしてあげる。

でも、もう一度考えてみて。

待ってるから。」



1786アンドロイド(身の程知らずだと言われても消えないくらいに君が好き。)「貴方はいつだって、ボロボロな私に笑いかけてくれたから…。

いつだって、1人ぼっちな私に話しかけてくれたから。

だから私、貴方が好きになった。

ロボットのくせに…道具のくせに…身の程知らずだって、言われるかもしれないけど。

それでも私、貴方のことがどうしようもなく好きなんです。」



1787恋愛(涙を流す君が嫌い。)「…そんなに泣くなら、…アイツの元にいて、そんなに悲しむなら…!

俺にお前を守らせてくれよ…!

俺は、お前が悲しんでる顔が一番嫌いなんだよ!!

どんな奴の側にいてもいい。

お前が好きに生きればいい。

けど、毎日毎日涙を流すくらいなら、俺の側で笑っていてくれよ。」



1788恋愛(守ると決めた)「おいテメェら!!俺の女に集(たか)るんじゃねぇよ。

コイツは俺の事だけが好きなんだよ。

テメェらみてぇなゴミに落とされる訳がねぇんだからさ。」



1789息子「…何が血の繋がりだよ。

何が生まれ持った才能だよ!!

僕と父さんは違う人間だ。

もう迷惑なんだよ。

僕に関わらないでくれよ。

……父さんにはどうせ分からないよ。

父さんと比べられる僕の気持ちなんか。

もう、レールを敷かれた人生なんか、嫌なんだよ。」



1790母(育ての母)「正しくあろうなどと、自らを縛る事は無い。

お前はお前でいればそれで良いし。

ありのままのお前を愛している者がいる。私もその1人だ。

だから大丈夫。綺麗でいる必要は無いから、お前はお前でいて欲しい。

クスッ…お前は昔から本当に泣き虫だねぇ。

ほら、おいで。よしよし。泣きたい時はうんと泣けば良い。

うんと泣いて、スッキリしたら、また思いっきり笑うんだよ。」



1791涙(看護師:不治の病からあの子を助ける為に。)「"治せるモノなら治してみろ"…あの日、あの子は言いました。

…誰にも治せないということは、もうとっくに分かっていました。

"不治の病"というモノは、その患者を生涯苦しめます。

どんなに本人がもう嫌だと嘆(なげ)こうが、助けてと叫ぼうが、病はその人の身体を蝕(むしば)みます。

…そしてあの子はついに"僕の事を助けてよ"とすがって来るんです。

……助ける方法。

そんなものは1つしか無いでしょう?

……悔いはありませんでした。

だって、もうあの子は苦しまなくてすむ。

今はただ空っぽになったあの子を抱いて、"完治おめでとう"と呟くだけ。」



1792悪党「あぁん?馬鹿言ってんじゃないよ。 

アタシら悪党なんだよ?どこの悪党が人助けなんかするってんだい。

ちょっとアンタ…話を聞いてんのかい!

はぁ…ったく仕方無いねぇ。

ボスに殺られても、アタシは知らないからね!!」



1793恋愛「…ねぇ、私、やっぱりアンタが好き。 

勿論、アンタに好きな人がいることは分かってるから。だけら、私の気持ちを受け取って欲しいだとか、そういうんじゃないの。

ただ、たださ。私もアンタの好きを否定しないから…だから、アンタも、私の好きを否定しないで欲しいの。」



1794恋愛「分かってるよ。身の程知らずな恋だって事くらい…ちゃんと分かってる!!

けど…そんな冷たくしなくたって良いじゃん。

私だって、がむしゃらにやってるのに、我慢だって沢山してるのに…

それも全部…全部全部無駄だって言われたら私、恋することも怖くなっちゃうよ…

…貴方のこと、ちゃんと…諦めたいのにさ…。」



1795SP「はぁ…アンタ、馬鹿ですか?

俺はアンタの親父に雇われたSPですよ。

………何泣いてんスか?

………俺が死んでしまうって?

馬鹿かよ…。あんなぁ、俺はアンタを死なす訳にはいかねぇの。

アンタは俺の後ろに隠れて攻撃から身を守っときゃ良いんだよ!!

………安心しな。アンタを無事に送り届けるまでは意地でも死なねぇから。」



1796ドール(好きと言われたくて)「いらっしゃい。………あら、何でそんなに驚いているの? 

此所は私のドレスルームなの。

フフッ素敵でしょう?

顔?私の最初の顔……そんなものは忘れてしまったわ。

だって、今のこの顔の方がずっとずっと素敵だもの。

……ドールって素敵よ?

……ドールって完璧だから。

でも、どうしてかしら。

この顔になって…生まれ変わって…。誰も私に好きだと言ってはくれないの。」



1797手紙(遺書)「家族へ。

この手紙を読んでいるということは、もう既に私はこの世にはいないことだろう。

…こう書き始めればきっと"ふざけるな"と家族の内の誰かから怒声が上がることだろう。

私は、書斎で首をくくる事を決めた。

だが、私が首をくくるのは誰のせいでもなく私のせいである。

家族を守りたい。私がいつも想うのはその事だけだった。

父は、家族の為に尽くしたが、それでも私の力や想いが家族の幸せへと繋がることは遂に無かった。

だから私は首をくくる。

その事で我が愛する家族に幸せが訪れるように。

父は、父は家族の笑顔を今もいつまでも、願っている。」



1798怒(有言実行できぬなら)「守りたいと声に出すことは誰だって出来る。

貴方は、今までそうして来なかった。危なくなれば身を隠し、戦いはしなかった。

それで…何?

今度は英雄面をしておいて逃げるんですか?

ふざけないでください。

もう、此処に貴方の居場所も、守るべきモノも無いんですよ。

出ていってください。」



1799戦士(分かってる。されど私は。)「分かってる。

何もかも、守れなかったのは私が逃げたからだ。

国は死んだ。私のせいで死んだ。

だから…せめて最後の家族であるお前の事くらい、守り通したいんだよ。」



1800悪役「守りたいモノがある??フン(笑)つまらない。

守りたいモノとか。そういうの…ただのお荷物なのに。

だから貴方達は弱いんだよ。

だからこうやって殺されるんだよ!!

ンハハハハ!!可哀想に。

お前が守るとほざいていたモノも人も!全部全部こうやって壊されていくんだ!!

残念だったねぇ。守るべきだったのにぃ?守れなかったねぇ!!

ンハハハハ!!」