2301~2400


100個




2301identity v(調香師)「傷や痛みなんてものは、忘れてしまえば何にも感じない。

私はいつも思い出す。この香水の香りで皆が笑っていたあの頃を………。スウッ(香水を嗅ぐ)

怪我?何の事かしら。そんなことよりも、貴女は早く行って。私がハンターを引き付けるから。」



2302identity v(夢の魔女)「私の姿形を目に見る事が出来る者などいない。

私は信者の…彼女達の夢にのみ現れる。

彼女達は決まって言うのじゃ。

"まだ死にたく無い"と。

言わば彼女達は…死に際に立った人間の死に対する恐怖心そのものなのかもしれない。

そして私は、与える事にした。

"永遠の命"という彼女達の時間をな。

"死"という恐怖心のある間は、彼女達は忠実に尽くしてくれた。たとえ自らの主であろうが私の声1つで切りつけて殺してくれた。

不思議なモノでな。時に恐怖心とはヒトをああも脅威的にしてしまうものなのじゃよ。

………お前も見たいのであれば私に支(つか)えるが良い。

その形が例え恐怖だとしても、お前も必ず生きていたくなる。」



2303identity v(占い師の梟)「ほら…また1人で傷ついて…。

たまには僕に頼れよ。いつも側にいるのに、僕は君の傷を代わりにくらってやる事すら出来ないのか!!

他の生存者なんか関係無い。

僕はまず、君を守りたい。

これ以上君が傷つかない様に…。

ねぇ、嘘の笑みなんか浮かべなくて良い!僕の前でくらい涙を溢して欲しい…。

これ以上…"他人に優しく"なんかしないでよ。」



2304identity v(泣き虫)「あはは、はは。可笑しいなぁ。皆どうして倒れているの?どうして血を流しているの?

僕は皆と、ただ一緒に遊びたかっただけなのにさぁ。どうしてそんなに僕から逃げるの??

ねぇ、ねぇ…答えてよ。僕ともっと遊ぼうよぉお!!!

………皆そうだ。皆僕をおいて遠くへいっちゃうんだ。

……悲しい…寂しい…苦しい…感情なんか、涙なんか…消えて無くなってしまえば良い。」



2305identity v(占い師~通電後 心に語りかけてくる声~)「振り向かないで。

大丈夫。君の事は、必ずこの子が護ってくれる。

安心してゲートまで走って欲しい。

あとは任せて。僕が鬼(ハンター)を引き付ける。

君が脱出できれば僕達の勝利(勝ち)だ。」



2306identity v(ヤンデレ庭師(エマちゃん))「ハンターさん?

ハンターさんは、私以外を見ちゃいけないの。前にも言ったはずなの。

"エマだけを見て欲しいの"

その為に何度も何度も何度も!!

ロケットチェアを壊して知らせた筈(はず)なの。

エマは此処にいるの。

早く来て欲しいの!!!

でもハンターさんは、来てくれなかったの。地下の椅子なんかに他の皆を縛って…エマを馬鹿にしているの?エマに壊せないからって、邪魔出来ないからって!此処に他の誰かを連れてくるの!!!?

…………ズルいの。憎(にく)いの。

もう…分かってくれないなら仕方ないの。

ハンターさん…。貴方用の椅子があるの。

エマと一緒に飛ぶの。これはお願いじゃないの。命令なの。」




2307機械技師「パパ…私は少しでも、成長できたかな?

私は少しでも…役にたてているのかな、?

"触っていれば機械は必ず応えてくれる。"パパはそう言ったよね??

でも…なかなか私の思った通りの動きをしてくれなくて…いつも故障しちゃって…上手くいかないの。

ぱぱ…ねぇ、もう少し…もう少しだけで良いからさ。

傍(そば)でもう少し…機械の事、教えてよ…!」



2308庭師「ざーんねんなの…ハンターさん。此処の椅子は破壊済みなの♪

今更 他の椅子に運ぶ時間も余裕も無いはずなの。

ッフフ。聞き分けの悪いハンターさんなの。

ほら、もう風船が割れそうなの。

エマはゲームメーカーなの。これで終わりじゃないの。エマにマッチングした事を…後悔するといいの。

さぁ、襲撃開始なの。」



2309納棺師(愛しのエミリー)「いつも、死者を見て"もう少し私が腕のたつ医師なら…"と そう泣く君を、僕はいつも見ていた。

僕は、死人に最後の装飾をするだけ。施(ほどこ)す事など出来ない。

だから、憧れていたんだ。施す事の出来る君に…。

だけどもう、死人になってしまっては、君はもう…何も出来ないじゃないかっ!

なぁ…聞いてくれ。

僕はどうしたら良い?

また…他の人にも、そうした様に…君を着飾ったら良いのか、?

それとも……愛する人を亡くした悲しみを…。僕も感じて良いのだろうか、?」



2310傭兵「イライッ!!!アンタはもう…何も視なくて良いッ…!

皆は俺が助ける…いくらやられたって…俺が死んでも必ず助けるからッ!!

だから…お前はもう…傷つきながら視る事を止めてくれ…!無理してないフリとかすんの止めてくれ…!

笑いながら泣くな…こんなの…俺が耐えられないよ……。」



2311血の女王「あら…私は冷酷なタダの女王よ。

パンが無いのならお菓子でも食べていれば良い。

だって そうでしょ?

そこに食べ物があるのだから、パンでは無くても良いじゃない。

……そう。私はそうであれば良い。"私"という枠にすっぽり収まってしまえば良い。

私の言葉を聞こうとしない国民達…私は貴方達を、けして許さない。」



2312心眼(夢の魔女へ。)「…私には見えなくても…確かに感じるんです。

だから、此処に私はいないだなんて…悲しいこと言わないで。

私が、貴女をちゃんと感じますから。

…当たり前じゃないですか。

だって、貴女は私の夢を色づけてくれた…優しい魔女さんなんですから。」



2313占い師(能力の副作用)「フィオナ、離してくれ。…例え、能力を使う事でこの視力を失うのだとしても…。

僕は視なければならない。

今、追われて苦しんでいる仲間がいる。助けたいんだよ。理由はそれだけで良い。

フィオナ……それが君であっても、僕の答えは変わらない。

僕に今、出来る事があるなら…そこに手を抜きたくないんだ。

フィオナ・ジルマン!!!君にだって、理解出来るはずだ。

僕は占い師 イライ・クラークだ。己の身を案じて視る事を辞めるなど 僕には出来ない!!」



2314芸者「……芸者は…美しいだけでは生きていけへんのよ。

芸を嗜(たしな)み…お客様をもてなし…楽しんでいただく。 

それがウチのお仕事やの。

……堪忍(かんにん)な?

今のお客様は…ウチがアンタ等を痛め付けてしまうのを望まれてるみたいでな。

ウチ、お客様の注文には逆らえんのよ。

せやから、アンタも…アンタの お仲間さんも…全員揃って飛ばさせて貰いますわ。」



2315王子(なさけない王子)「だって、僕は弱いんだ…。父上は、僕に立派な王になれって言うけど…そんなの絶対無理。

僕は所詮…!…何でもないよ。

もう良いんだ。立派になんて、絶対なれっこない。いつか、僕はこの城を出て、小さな農家でもやるんだ。

止めないでおくれよ?セバスチャン…僕は僕なりに、ちゃんと考えて出した結果なんだ。」



2316戦時の姫「私に何が出来るというのですか!!!

民は、苦しんでいるのですよ!!

此処に残って私の出来る事とは何ですか!

…何も無いんですよ。

それなら私は…苦しむ民の側に寄り添っていたい。死ぬ事になったとしても!此処でジッとしているよりはマシよ!!

そう思うのは、姫として いけない事なのかもしれない…けれど、人として今はやるべき事があるの。

理解してほしい。

…………また、私が此処へ戻ってきたら、その時はまた…姫と呼んでちょうだい。」



2317「私は姫であって家来ではありません!! 

お父様…命令ならば聞きません。

私は今、お父様の側にいたいのです。

不滅の国と呼ばれたこの国に、滅亡する時が来るというのなら、私もこの国の姫として、喜んで国と共に死にましょう。

貴方の娘として生まれた時から…この命はこの国と共にあります。

なにを言われようと、此処に残り、尽きるその時まで国を守ります。

それが私の宿命だから!」



2318我が儘姫「やだやだやだぁ!

私は姫よ!?なんでそんな民衆がするような勉強やら稽古やらしなければならないのよぉ!!

私は自由であるべきよ!だって王家の人間は偉いんだからっ!

なのに何で何でぇ!?何でこんな面倒くさい事ばかり言うの!!

ジイヤの馬鹿ぁあ!!」



2319「短冊のお願い?ふふ、秘密。

それより、今年も射的をやりにいくんでしょ?いつも当たらないのに、飽きもせずによくやるわね。

…はいはい。早くやって。花火が始まっちゃうでしょ?

あ……。…ふふ。願えば叶うモノなのね。私の短冊…今年こそ、"射的を当てられますように。"

それと…私の気持ちも、彼の心の的(まと)に当たります様に。

……馬鹿な"彼"は、ちっとも気づいてくれないんだけどね。」



2320願い事「ねぇ、短冊 何書いた??

へぇー。"皆が元気に過ごせます様に"…かぁ。

俺?ヘヘ…秘密。

叶うと良いなぁー。勿論、君の願い事も叶って欲しいけど…。でも、今年は…今年だけは俺の願い事、一番に叶えて欲しい。

ん…?秘密だって。(笑)

ヒント??仕方ないなぁー。

"(アドリブ(ヒント内容))"」



2321シャドウバース(レヴィオンセイバー・アルベール)「ここに雷迅卿(らいじんきょう)騎士団の誕生を宣言する!

我が名はアルベール。正義の為なら何度だって立ち上がろう。

私に斬れない敵はいない。

ただ此処に、騎士として生きた運命を 胸に戦おう。

我らに栄光と正義あれ!!」



2322職業(踊り子)「べつに良いじゃない。

"誰かの為に"踊れるなんて、私は羨ましいわ。

私は、未だに自分の価値を見出だす為に踊ってる。

貴女の様に他人の事を考えながら踊る事なんて出来ないもの。

べつに、褒めて無いわ。少しは認めてあげても良いかなって思っただけ。

次はステージで会いましょ。

良い?遊びならどうだって良いけど、役を取れる取れないは実力で決まる。

私!貴女には負けないわよ。」



2323コピー屋「質やクオリティーを求めるのなら、最初から私では無く本物の職人を雇う事を薦(すす)める。

私は単なるコピー屋…コピーは所詮、本物の紛(まが)い物でしか無いんだ。

だが、此処に来る客はどうもコピーを過信しすぎている様でな…。アンタもそうだ。"これは違う"?そんな事は当たり前だ。

此処にあるのは偽物ばかり。

此処に来た時点でアンタのが本物を手にする事は無い。」



2324殺し屋「私が殺し屋には見えない??

フッ…そりゃーそうでしょ。

殺し屋が"はーい。私殺し屋ですよー"って、そんなバレバレな殺し屋はいないわよ。

ああ、私がこんなだからって、油断しない方が良いわよ??

依頼は絶対なの。貴方を殺せって依頼がくれば、貴方を間違いなく殺す。他もそれにしかり。それが殺し屋。

ん?ナニ?怖くなっちゃった??

安心して?今の私のご主人様は…貴方。今はただ貴方の口の発するままに…ターゲットを殺すだけよ。」



2325冷血「居場所なんて無いよ。

居場所なんてモノに惑わされるから君は今日も泣かなければならない。

他人だらけの世界に、自分以外の誰かが自分に都合の良い居場所を作ってくれるとでも思うか?

そんな都合の良い事がある訳が無いだろう?

勿論、僕とて君に居場所を与えるつもりは無いよ。

君は自力で、自分に都合の良い場所に住み着けば良い。

その場所に在(あ)れば良い。

それだけの話。簡単な事だろ?」



2326冷血「馬鹿だよ。僕はもう来るなと、あれだけ言ったのに。それでも君は飽きもせず此処にくる。

はぁ…本当、こんなことは脅してるみたいで言いたく無いんだけどさ。殺されたいの??」



2327「貴女は蝶でも花でも無い。

ただ光に群がる醜い蛾よ。

私はねぇ、貴女みたいに根拠無く己を特別だと勘違いしている間抜けな女が大嫌いなの。

ただの蛾の癖して、"私は蝶よ"と羽ばたいて…気持ちが悪い。

蛾は蛾らしく、醜くあればそれで良いの。

愛されていないことを自覚しなさい。

怪訝に思われていることを理解しなさい。

貴女は蛾。蝶にも花にもなれない。醜い蛾なのよ。」



2328必死の訴え(変わってしまった兄へ)「なんでっ?どうしてこうなっちゃったの、?

私の知ってるお兄ちゃんは!こんな残酷な事…平気で出来るような人間じゃなかった!!

それなのに…いつからこんな風になってしまったの、?

嗤(わら)わないで!答えて!!

答えてよ…!

(涙)悲しい…?悲しいよ…!悔しいよ…!怒ってるよ!!!

いつだって、私はお兄ちゃんの側にいたのに…お兄ちゃんを止める事すら出来なかった…。

こんな自分…私自身が殺してやりたいくらいだよ!!!

(泣き声)

私の大好きなお兄さんはっ…!!

こんな人間じゃなぁあい!!」



2329お兄ちゃんは此処に。「毎朝お兄ちゃんに、こうして髪を結って貰っている時間がすき。

"寝癖がすごいな"なんて溢(こぼ)しながら それでもお兄ちゃんは、毎朝綺麗に髪を結ってくれる。

お兄ちゃんはいつだって私の優しいお兄ちゃんで、そしていつだって私の側にいてくれる。

お兄ちゃんが唯一の理解者で、私には絶対の存在。

声がもう聞こえなくたって。その温もりはもう無くたって。

お兄ちゃんは此処にいる。

だから今日もお兄ちゃん。

"私の髪を結って。"」



2330「お、兄貴。来たな?

ちょうど今から行こうと思ってたんだ。ほら、兄貴のカメラ!ちゃんと持ってきておいたよ。

はぁ…やっぱり夕日って綺麗だなぁ。

写真に撮ったって…何をしたって今まさに見ているこの夕日には絶対に勝てない。

…へへ、兄貴?

ずっと、この夕日…一緒に見てような!」



2331「お兄ちゃん…お兄ちゃんは、私のこと、どう思ってる…?

スキ…??それとも、キライ、?

…ううん。何でも無いの。

ただ、ちょっと気になっちゃっただけっていうか。

わ、私??私は…お兄ちゃんのこと…ダイスキ…だよ。」



2332「バカ…姉ちゃんは、人に隙とか見せすぎなんだよ。

誰にだってニコニコ笑ってさ。

来る者拒まずっていうか。どんな奴に対しても真面目に話聞いて…。

本当…危なっかしい。

いつ変な虫がついてもおかしくねぇんだからな!!

……でも、大丈夫。

姉ちゃんは、オレが守るから。

だから他の男なんか、見なくて良いんだよ。

オレの近くにずっといろ!以上!!」



2333「あーあー。うっさい人間やなぁ。

ちぃとは静かに出来んのかい…。

言っとくけど、俺を殺そうとか、そないな阿呆(アホ)な考えは止(よ)しーや?

俺は、人間が敵う程弱くは作られてない。それを分かっててタイマンやる程、俺は荒れてへん。

はぁ、これだから話聞かん人間は好かんわ。

そんなに死にたかったら、相手になってやってもええで?

その代わり、ほんまに死んでも、文句言うなや?」



2334「私がロボットだからと、あまり侮(あなど)らないでください。

ロボットには、確かに感情がありません。

悲しむ事も、怒る事もありません。

ですが、だからこそ。

主君(しゅくん)に命じられた事は必ず遂行するのです。

私は、貴方を殺します。必ず。だんな方法を用いようとも。」



2335「人間様よぉ。それはチッとばかし舐めすぎだぜ?

最近のロボットってのはよー。

結構高性能なんだわ。

爆弾だぁ銃だぁ…そんなモノには倒れねぇ。

ッハハハハ!じゃあどうやって倒せば良いか??

貴様が俺の"生命欲"を越えれば良い。ただそれだけの事。

だが無理だろうな。既に生きている貴様等に、俺の生命欲は越えられねぇ!!

良いか。生きて生きて生きて生きて……俺は我が主様に命を吹き込んでいただくんだ。

それまでは絶対に何があっても俺は壊れられないんだよ。」



2336氷の魔女「花は美しい。花は可憐(かれん)で、繊細で、そして儚(はかな)い。

やっとの思いで咲かせた大輪でさえ、枯れて散るその時は アッという間に来てしまう。

私はそんな花達を、こうして永遠に可憐なまま保存しておくのが趣味でね。集めた花達を、毎日こうして眺めてる。

ここに在(あ)る花達は、永遠に可憐だ。

だがその代わりに、ここに在る花には一輪たりとも生きている花は無い。

分かるか?生命に永遠等無い。

儚いからこそ、死が訪れるからこそ生きているその時は他の何よりも可憐でいられるのだ。」



2337「魔法も万能では無い。

この世の理(ことわり)に手をつけるのだ。

代償は少なからず受けなくてはならない。

私は魔法を使いすぎた。だがコレで良かったのかもしれない。

皆が魔法に頼ってきている事が分かっていた。それを断ち切らなくてはと思っていた。

だから、私が消える事で魔法世界に終止符を打てるのなら、これはこれで有りだと私は思う。

泣くな。私は魔女(魔法使い)だぞ?

お前もまた…私に依存しすぎた様だな…それでは、私の最後の力を使い、お前の私に関する記憶を消そう。

………大丈夫。終わればそこには変わらぬ世界があるだけだ。

………さよなら。………私もまた、お前に依存していたのかも しれないな。」



2338「はぁ、もはや…魔法も絶対勢力では無いからな。

人間の科学や武力がそれに勝れば、自(おの)ずと敗北はやってくる。

私も、まだまだという事だ。

人外(じんがい)であり、しかしまだ人としての己を捨てきれていない。

こうして…死を目前に感じると尚更…私にも人間味というものが出てきてしまう。

ああ、そう。死にたくないとすら感じるのだよ。

まぁ良い。無駄話等、貴殿には必要無かろう?

さぁ、この無残にもひれ伏している魔女の首を…その刃で討ち取ると良い。

人の英雄として、その名は永遠に…語り継がれる事だろう。」



2339夏泥棒「夏は全部俺のモノ。

太陽を見つめて咲き誇るヒマワリ達も、大きく実ったスイカも、熱くなった身体を冷やしてくれるイチゴのかき氷も、煩(うるさ)い蝉(せみ)も、熱く熱されたアスファルトも、ゴロゴロと唸(うな)る入道雲も。

暑い熱い夏は全部俺のモノ。

夏は俺だけの季節で、俺だけの時間。

他の誰にも味わえない俺だけの夏。」



2340幽霊の星見「あ。来てくれたんだ。

…ううん。もう来てくれないものだと思っていたから。

去年も、来てくれなかったしさ。

でも、来てくれてありがとう。

君が此処に来れるのは、今年が最後だから…もう駄目かなーなんて思ってたんだ。

………うん、死んじゃったよ。

今夜、8月1日。私の誕生日!

2年前、高校一年生の今日。

君が星を見ようって、この屋上に呼んでくれたんだよね。

結局、君は来なかったけど。

怒ってるよ。だって、1人で寂しかったんだから。

…見よっか?星。約束でしょう?

……もう、言ったって無駄なんだって、分かってるんだけどさ。

すきだよ。 でも、これが…最初で最後のデート。

ありがとね。もう、待たなくて良いんだ。

もう、泣かなくて良いんだ。

恋はもう、出来ないけど…それでも私、幸せだった。」



2341アンモビウム~永遠の悲しみ~「雨がね、降ったんだよ。

あの日、確かに大粒の雨が降っていた。

それなのに、アイツは傘もささずに立っていた。

僕は言ったんだ。僕の傘の中にアイツを入れて…"風邪引くぞ"って…。

でも、瞬(まばた)きしたその一瞬で、アイツはいなくなってしまった。

……花が咲いてた。あれは白くて小さな花…。 

僕は、どうしたら良かったんでしょうか?どうしたら、アイツを救えたのでしょうか??

教えてください…教えてください!!お願いします……僕はアイツを…救いたいんだ…!」



2342「○○!ほら見て。海見えたよ!

久々の海!青い空!

う~ん!最高!!

まずはねぇ、とっておきの水着に着替えて~♪

それから日光浴をするの!

良い感じに肌が焼けてきたら今度は海に入ってパッと遊んで!

もちろん、ビーチバレーも捨てがたい!

スイカ割りもお忘れ無く!

そして?なんと言っても海の家のかき氷!

控え目に言っても超最高!」



2343親友として「○○へ。

これは最初で最後のお手紙になります。

捨てず、折り曲げず…ずっと側に置いていてくれたら嬉しいです。

ずっと前から思っていた事があるんです。

貴方には思い人がいて…私にも思い人がいる。

貴方の相談を沢山聞いて、私なりの意見を伝えて…。

ついにこの間、貴方の恋は叶いました。

貴方の"親友"として、これ程嬉しい事はありません。

けれど私は、あの夜涙を流しました。

"親友"だったら、こんな時泣かないのに。笑って祝福してあげれるはずなのに…。私にはそれが出来ませんでした。

だって…私は、1人の女として…貴方の幼馴染みとして…ずっとずっと前から貴方のことが…。

こうして手紙を書きながらも…ボロボロ涙が出てきて…貴方との別れを惜しんでしまうんです。

私は親友だから。親友として、貴方にこの言葉を…さよならを伝えます。

ずっと前から思っている事。…貴方がすき。

どんなに繕おうが、この気持ちだけは、ずっと曲がらない。

○○より。」



2344必ず「これから俺は戦に出る。

それだけ最初に伝えておこう。

お前は生きて帰れと言ったが、これから向かう戦、かなり難しい戦になりそうだ。

だが、敗けには行かない。俺は勝つ為に行ってくるんだ。

だから、難しい戦と分かっていて行くなとか、生きていてくれればそれで良いとか、そんな事は口にしないで欲しい。

出来れば安心して、待っていて欲しい。

必ずまた会おう。

それが来世ではなく、現世である事を、心より願っている。」



2345無力な治療役の精一杯「貴方の言う通り…私は無力なのかもしれません。

ずっと側にいたのに…ずっと何も出来なかった。

そんな事は、私が一番分かってるんです…。

でも、側を離れる勇気なんてものはなくて…いつか、私をお荷物に感じ始めるんじゃないかって…そうなったら、いつか捨てられるんじゃないかって…ずっとずっと不安で……。

皆はどんどん強くなっていく…私は何も変わらない……。

こうしている今だって!悔しくて悔しくて仕方がないんです!!

でも…私、それでもコノ居場所が大好きだからッ!

だからいつだって、私に今出来る精一杯で、皆に恩返しをするんです!!

だから今は静かに…治療を受けてください…貴方がそうしてくれたように、私も貴方を絶対に見捨てませんから!」



2346「コラ!誰が死んでも良いと言った?私は、生きて戻れと言ったのだ。

目的を果たそうが、お前が死んでしまっては意味がない!

……ほれ。何をしている。危なかったとはいえ、生きて戻ったならそれで良い。

もう良いから、私を おぶれ。

歩き過ぎて疲れたわ。 」



2347もう何も分からなくても、迷った先に仲間は待ってる「もう何も分からなくて、何を信じて良いのかさえハッキリしなくて…。

目の前にいた皆が、見えなくなって。

あぁ、私一人なんだって…、最初はそう思ってた。

でも、違う。…違うんだよ。

私は、一人なんかじゃない。

今もこの暗闇の中で、皆が私を探してる!!

手が震えるし、足もすくむ…頭なんて、もうパニック状態で…何がなんだか分からないけど…!

それでも、私は今、進まなきゃ。皆を信じて一歩 歩かなきゃ!!

恐がってる暇なんか、無いんだから!!」



2348「何言ってんだ!!

お前は主人公だから?ハッw

そんなのどこのどいつが決めたんだ?

俺はなぁ、このパーティー全員主人公だと思ってるぜ?

何しょげた顔してんだ。

俺等、全員で1つだろ?

1人がヒーローじゃねぇ。お前等全員、俺のヒーローだ。」



2349「私なんか…邪魔だったら置いて行けば良いじゃない!!

私は、皆みたいに早く走れないし、戦ったって皆に劣ってるって分かってるわよ。

でも、私なりに…ちゃんと追いかけてきたつもりだもの…。

それでも邪魔になるんだったら…!もう私なんか置いていってよ!!」



2350街「もう、無理だよ。終わりだよ。甘く見すぎたんだ…私達がこうしたんだ。

世界がこうなる事の背中を押したのは、私達人間で…それなのに、やっぱり都合が悪いから止めて下さいだなんて…そんな我が儘、世界は許してくれない。

そんな事は、皆がよく分かっているはずなの。

私達はただ、街が、世界が、崩れていくのを…眺めているしか出来ないんだから。」



2351「あ……ああ、あ。こ、こんなの、敵う訳無い。

戦闘力も、数も…僕達とは桁違いじゃないか……。

こんなの聞いてない…。

国はわかっていたんだ。僕達は捨てゴマ…ただ奴等をなだめる為に送り込まれたただの餌なんだ…。

助けも無い…救援も無い…。

もう、終わりだ。」



2352「君には解らないんだよ!!
捨てられた…もうオモチャじゃない。ただのゴミになった僕達の気持ちなんか!!!
………僕達はもう、要らないんだ。
ただ部屋の邪魔になるから、もう遊ばないから。
だから こうしてゴミ袋に詰められているんだ。
それをまた部屋に帰ろうって??
無理な話だ!またすぐにゴミ袋に詰められてサヨナラさ!
君は、考えた事があるか?何度も何度もゴミ袋に入れられる…君は気遣いのつもりだろうが、僕達からしてみれば、もう拷問なんだよ!
最初は…僕達だって何かの間違いだと思ったさ。間違えただけだって。でも、違った。僕達を見つけてはまたゴミ袋にいれてポイだ!
せっかく部屋に戻っても、もう僕達の居場所なんか無いんだよ!!
……もう、分かってくれ。
僕達はもう、ゴミなんだよ。」


2353「僕は…ただ遊んで欲しかっただけ。
悪役だって、何だって良い。
ただ僕を手にとって、遊んで欲しかった。
棚の上に置かれてから10年間、ただそれだけを夢見て○○を見てた。
けど、良いんだ。
僕は○○の玩具でいれて、そばでずっと眺めていることができて、とっても幸せだったから。」


2354「はぁ、?馬鹿みたい。
あのね、私達…たかが玩具なのよ?
いつまでも一緒だなんて、そんな夢みたいな事ある訳が無いじゃない。
小学校を出るころには、もうお人形なんてもっての他。
私達は捨てられるか、それとも誰かにお下がりとして渡されるか…。それしか無い訳。
理解できないならそれはそれで良いけど。
せいぜいその時になって後悔することね。」


2355「うるさい!!
お願いだ…撮らせていてくれ。
僕はもう…何も忘れたく無いんだよ。
何も失いたくないんだよ…。
記憶を失って…何もかも失うなんて、そんなのはもう、耐えきれないんだ。
自分が何者で、友達や家族がいて…それは誰で……。
……あぁ…」


2356「健康な貴方には分からないだろうけど、もう治らないってなったらね?
結構気楽なモンなのよ。
辛い治療なんて無理にしなくたって良い。
ただ待てば良いんだからさ。
だから、別に自分を不幸だとか思ってないの。
寧ろ幸せかなー。将来の不安とかそういうの何も考えなくて良いからさ。
ま、私に将来なんて無いんだけどね。
勘違いしないで?
私、もう死を受け入れてるし。
残った人生、好きに生きようって決めてるから。」


2357偽り「私は此所に、いなくてはなりません。
先生が、私は酷い病気なのだとおっしゃっていました。
移ってはいけませんから、貴方もどうか私から離れて、安全な場所に行って下さい。
私は、もう先生に救われています。もう助け等、必要ありませんから。
どうか、ご心配なさらず。
神様に、貴方の幸福を心よりお祈りしております。
さようなら。愛しき人。」


2358「お前は本当に認められるのか!

こんな小娘が新しい主!?ふざけるな…!!

何百年、何千年経とうが、我が主は あの人だけだ!!

…お前は変わってしまった。

俺達の本当の主の事を忘れてしまったのか!

………なら何故!主を愚弄(ぐろう)するような事をするんだ!

……黙れ…黙れ!!お前等…同士ではない。俺1人でも…主の名誉は守って見せる。」



2359「ウチね?大切に思うとるんよ。

ご主人は、ウチのことタダの使い魔くらいにしか…思ってないかもしれんけど。

それでもウチ、あの人を守りたいから。あの人がお爺さんになるまで生かすんだって決めたから。

だから意地でも、この身体と想いを張って、守るんだ!」



2360狐の一族「ウチは一族の生き残りやからなぁ。狐の一族の思いを後世へ引き継ぐまでは、こんな所で死ぬ訳にはいかんのよ。

せやから、お兄さん?

アンタに恨みは無いけど、本気で行かさせてもらうわ。覚悟しいや!!」



2361狐の一族「っ……くそ…ぐぞぉ!!!

なんで、なんでや!!

なんで、ウチがこんな思いせなアカンの?

散々、修行してきたんや…父上の背中を 一生懸命に追ってきたんや!!

せやのに…せやのに何で!!一族の皆を殺した敵方になんか、何で…こうも簡単に負けなアカンのや!!

ウチはなぁ!!狐の一族の誇りを…もう一度世間に知らしめたかった…!!

もう一度…ホンマの意味で笑える日がくるって、本気でそう思ってた…!

アンタら全員ぶっ潰して…そうしたら、天国の皆に ちゃあんと顔向けするんやって…!!

………負けなんて選択は!!、ウチには出来んかったんよ!!

こんなところで…死ぬ…なんて、こんな屈辱的な事があるかぁあ!!」



2362「お前は手ェ出すな。

お前は…殺しなんかする必要無い。

俺の手は、もう血で染まってる。手を汚すのは俺だけで良い。

………おい。コイツは逃げたんじゃねぇ。テメェみてぇなクズ殺すのは、俺で十分だ。

俺はどっかの誰かさんと違って、情けなんかは かけねぇ。

テメェのやった事の重みを…噛みしめながら死ね。」



2363「苦しくない…と言ったら嘘になるケド……。

だけどよぉ…俺にはまだ…仲間がいるからよぉ…。

こんな所で、弱音吐いてなんか、いられねぇんだわ。

ワリィけど俺…諦めは悪くてさ。なかなか死なねぇんだわ。

俺はまだ戦うぜ?かかってこいよ。俺はまだ、負けてねぇ!!!」



2364「俺も…もう随分と年を取った。

だが…この老いぼれにも、出来る事がある。

若き冒険者達よ…お前達は、己の旅路を歩め。

お前達の前に立ちはだかる壁の1つを、俺が此処で崩してやる。

俺の旅路は、此処で終止符をうつんだ。

泣くな!!!若人(わこうど)よ!俺は…お前達の為に死ねる事を…誇りに思うぞ。」



2365老いぼれの願い「ッハハ…お前には、恥ずかしい姿を見せてしまったな。

ワシも老いた…。やはり新芽の活発さには叶わん…。

ああ、…だが。願わくば息の根を止めて去って欲しかったモノだ…。

傷が痛む…。なぁ……お前さん、ワシを眠らせちゃあくれないか?

もう十分生きた…戦士として やるべき事は果たした。

もうゆっくりと…眠りたい。

ハハ…"戦士として恥ずかしく無いのか"か。

相変わらず手厳しい奴だ。

言っただろう。

もうワシは老いたのだ。

もういい加減…生かされるのにも飽きた………………。」



2366弟「アイツは俺の弟なんだ。

手はかかるし、馬鹿だし。

助ける価値があんのかって言われれば…無いのかもしれねぇけど。

でもやっぱり…俺、見捨てれねぇや。

例えこの身が滅ぶ結果になったとしても…アイツを迎えにいかなきゃって、俺の魂がそう俺に語る。

死にたくねぇ奴はここに残っても良い。

俺は弟を、迎えに行く。」



2367希望があると吠えて死に行く戦士「あるいは明日、目覚めたら何かが変わっているかもしれない。

絶望の中に立たされている時には、そんな事を考えながら 毎日眠るんだ。

絶望ばかりが 世界に満ちている訳ではない。どこかに…そう この世界の何処かには希望が存在する。

そう 誰よりも自分が信じているんだ。己が存在するこの世界も、棄(す)てたもんじゃないって事をね。

だからよ、希望ってやつは…なかなか捨てきれるもんじゃねぇってことだ。

どんなに絶望的な状況でも…死ぬかもしれねぇって時でも、ずっとな!」



2368俺様系ゲームキャラ「はぁ…??ふざけるな。

俺以外のキャラクターを使う??

フッよく言うぜ。

お前に、俺以外のキャラクターが使えるとでも思っているのか??

いいや、無理だね。

お前には僕しか扱えない。

まぁだ分からないのか?新キャラが出る度(たび)にそのキャラを買って試す。そして毎度毎度 俺に戻ってくるじゃないか??

馬鹿が…お前に俺無しで何が出来る?

黙って俺を使えば良い。

俺だけが、お前の操作に応えられる。」



2369「あーあ…また負けちゃったわね。

ナニ?私の能力が悪い??

んなわけ無いでしょ。このゲームの総合ランキング第1位…レオトア様…その彼が使っているキャラクターは、誰だと思う??

そうそう。アンタが一番よく知っているわよね?

わ・た・し。そう。私なの。

物は使い様だと言うけど、キャラもやっぱり使い様。

私が弱いんじゃない。単にアンタが弱いのよ。」



2370「ワシはお主がおらずとも やって行けるがのう?

お主がワシを使わんと言うのであれば、まぁそれはそれで仕方がない事なのじゃろう。

良い良い。お主は好きな者を使うと良いのじゃ。ワシも好きにやらせてもらう事とする。

達者でやれ。元 我が主様。」



2371「知ってる?

あの宝石はあの穴にハマって取れないんだって。

じゃあ誰が何のためにどうやって彼処(あそこ)にハメたのか。

誰も分からないが、"誰も盗(と)ることが出来なかった"。だから未(いま)だに彼処にハマってるんだ。

どうだ?気にならないか。未だ誰も盗れなかった秘宝…盗ったら一体…どんな事が起きるんだろうって!

気にすんな。俺らは悪党だ。警察が何だ。政府が何だ。

考えるのはただ、己の中に眠る冒険心。それだけだ。」



2372「ンフ…ンフフフフ…。

笑わせてくれるわね。

私達にも…一ミリでも正義の心があるだろう?だとしたら こんな幼い子供を傷つけれる訳が無い!!……て。ンフフフ。

貴方…本気でそういう風に思ってる??

だとしたら とんだ お馬鹿さんね。

私達はね。生まれも育ちも悪党なの。

悪党で始まり…そして悪党で終わる。 それが私達一族の宿命なのよ。

一ミリどころか0.1ミクロの正義だって有りはしないわ。

子供だろうが老婆だろうが容赦はしない。コチラの条件を呑(の)めない限りは、この子の命は無いって事。分かる??

さすがの お馬鹿さんにだって、私の言葉の意味くらい、分かるわよね?

ほら、どうする??殺す?それとも呑む?」



2373「"死が二人を別つまで"結婚する時、人はそう言って誓いを交わす。

けれど僕は、例え死が僕達を別とうとも…僕は君を離しはしたくない。

例え死んだとしても僕から離れないでいてくれる覚悟があるのなら…僕についてきてはくれないだろうか?」



2374「ねぇ、○○と付き合って早5年。

私なりに○○を見てきたつもりでいる。

……今まで、好きな所も嫌な所も色々見てきて。

○○と、一緒にいたいなって思ってるんだ。

…バカ。一緒にいるじゃんって…そんな事は分かってる!

そうじゃなくて…。私と、結婚して欲しい。

もー!どんだけ…鈍感なの!

私に言わせたんだから…絶対幸せにしてよね。」



2375「全くお前は……。料理は下手くそだし、めんどくさがりだし、裁縫は出来ねーし、ド天然だし。

どうせ、俺以外に貰ってくれる奴なんか いねぇんだから…俺のとこに来いよ。

俺が一番、お前を愛してるし お前を離さねぇからさ。」



2376「君に恋して、キュンキュンして 好きでいる時間も大好きだったけど、これからはもっと安心出来る私だけの居場所でいて欲しいし、○○を愛したい。

だから…そろそろ私と、結婚しませんか??」



2377「……君は本当に危なっかしくて、いつ何処に消えてしまうかって…いつもいつも気にしてしまって…。

僕はもう、君から目を離せない。

だって愛しているから。

明日も明後日も明々後日もずっとずっと、僕の側で笑っていて欲しい。

僕と生涯…共に歩んではくれませんか??」



2378「あのね、君を独占したい。…なんて言ったら怒っちゃうかな?

僕は君の笑顔や、優しさや…本気で怒ってくれる所や人に嫌って言えない所に惹かれました。

僕の側にいて欲しいって思いました。

プロポーズ…なんて言っちゃったら、ちょっと恥ずかしいけど。

でもこれは 僕なりの君へのプロポーズ。

こたえ…聞かせてくれますか?」



2379「僕を男にしてくれるのは、世界中どこを探したって君1人。

僕は君が欲しい。君が僕のフィアンセになってくれるのなら僕はどんな我が儘だって受け入れよう。

だからねぇ?僕は君を離さない。

男はさ、欲しいモノは絶対逃さない狩りの達人に人生一回はなるもんなんだよ??」



2380「おかしくても良いんだ。

おかしな君が好きなんだ。

君はそのままでいてくれたらそれで良い。

変に背伸びなんかしなくたって、僕はそのままの君を愛している。

他の誰でもない。君に僕のお嫁さんになって欲しい。」



2381「うふふ…"愛しています"って緊張して…顔真っ赤にしちゃって…"結婚してください"って。

私の人生、一番嬉しかったな。

……でも、まさか返事をする前に私を置いて行っちゃうなんて。

ズルいよ。そんなの。

だからさ。私もそっちに行くからさ。だから…私をそっちでも、想っていてくれますか?

まだ、私と結婚してくれますか?」



2382「何歳(いくつ)になったって、ずっと一緒に笑っていたい。

○○と一緒ならどんなに歳を重ねたって幸せだなって思える。

俺は、俺が○○を幸せにしたい。

……下手くそなプロポーズでごめん。

上手く言えないけど、でも俺、本気で○○が好きなんだ。」



2383「うっせぇ!迷ってる暇があったらやるぞ…。どーせ逃げ場なんか無いんだ。

死んだら後悔する事も出来ないんだぞ。

だったらやってみるしか無いだろうが。

お前を見ていると、いつもイライラすんだよ。

考えているから黙ってろだあ?

考えて何か進むのか?進まないだろうが。

考えているばかりで何も行動しやしねぇ…。

お前なんかなぁ!!そのまま何もせずに死んでろ!!!」



2384「貴様に何が分かる!!!

今まで利用されるだけされて…用が済んだら"ああそうですか"って棄てられて!!

それでも…人を信じる事を辞めたく無くて…ずっと苦しんできた。私の何が分かるって言うんだよ!!

分かりっこ無いんだ…今までだって…そう言ってきた奴は皆裏切り者だった…。

信じれないよ…もう恐いんだよっ!!!

お願いだから、…嘘なら嘘だと言ってくれ…。

裏切るなら信じさせないでくれ…。お願いだから……。お願いだから……。」



2385「ねぇ…あんまり僕のトモダチを虐めないでよ…。

確かにソイツはちっぽけで…ちょっとばかり面白い奴だけど…。

本当に大切なトモダチなんだ。

……はぁ、僕をあんまり怒らせないでよ。

言って分かって貰えないなら、僕だって手を出さなくちゃいけなくなるんだよね。

………返して。僕のトモダチ。」



2386「昔は…此処にだって人がいたんだよ。

だけど皆…この森は危険だって出ていった。

多分…私のせいなんですよ。

私…たまに我を忘れてしまって…襲っちゃうんです。人を…。

襲っている時の記憶は…私には無くて…始めて"化け物"と呼ばれた時は"何で…何で何で?"って…何回も何回も、自分自身に問いかけていました。

それで、ある時気づいたんです。私の口や手についた血…転がる死体…。泣き叫び逃げ惑う人々……。

狂ったこの森の全てが…私のせいだったんです。

狂って狂ったこの森の先を……血の海と化す事が出来るのは私だけ。……血だけが私を癒し、血だけがこの森の木々の喉を潤す。

そう…そう。動物は必要無い。ただ血を流し、肥やしとなっていればいい。

貴方も…そう。綺麗な花を咲かせましょう???」



2387「あらあら悪い人。一体、何を理由に氷柱(つらら)を溶かしたりするのです?

炎なんて、そんな危険なモノ…此処は持ち込み禁止ですのよ?

貴方達 国のお方は、いつだって そうして私達の住み家を奪うのですね。

かつては楽園のようだった此処も、今はまるで狭くて暗い牢獄の様です。

貴方達は、考えた事がありますか?

住み家を奪われながらも、戦いを避け、平和に生きようと必死に静寂を保ち続けた私達の気持ちが!!」



2388狼「ん…んん。(目覚める)

ん?なんだ、逃げなかったんだ。

本当に大丈夫?何がって…愚問だね。僕は狼なんだよ?

昨夜はたまたま疲れていたから眠ってしまっただけ。

君みたいな 小さな女の子は、いつだってどうにでも出来てしまうって事。

分からない??そう…ならハッキリ言うけど、僕に食われても良いのかって事。…傷つけられても良いのかって事。

………ねぇ、そんな無防備な姿晒してると、本当に食べちゃうよ。

少しは 僕の事 恐がったらどう??」



2389「同族を思いやるという面においては、我等鬼族が人間の下を取る事は無いと思っていたが…。

人間よ、名を何と申す?

○○か。…いや。人間は鬼だ鬼だと我等を恐れるが…我等とて生物。心が無いという訳では無い。

己の命を惜しまず、同族の亡骸(なきがら)を返してくれと願い出たその心を讃(たた)え、願いを受け入れるとしよう。

……人間よ、その心 忘れるでないぞ。」



2390「止めろ!!もう止めないか!!

何のために…我らは角を隠して生きてきたんだ。

争わぬ為ではないのか…!!

かつて昔、ヒトは我らを。我らはヒトをと、戦が始まった。

あの戦で、我らは学んだ筈だ!!

ヒトを殺すという事に 意味は無い。終わりの無い戦に、何故血を流さなくてはならない??

鬼の誇り??それは、争わずして勝利するということ…つまりは、住み家さえあればそれで良い。

幸せな明日は平和の先にある。

その教えこそ、我らが誇り……。

いくな…行くな!!!行っても死ぬだけだ!

無駄に命を、落とすんじゃない…!!チッ…聞こえぬか……聞こえぬかぁあ!!!」



2391幼女な鬼の小学生「ふーん。貴様は、この私に小学校とやらに通えというのか。……フムフム。なるほどな。

…ではまず聞こう。何故 鬼であるこのワシが、人間等の規則に従わなくてはならぬ?

フム…なるほどな。貴様は私と共に暮らしたいが為、私に人間と同じ振る舞いをしろと…そう言いたいのだな??

んん…しかし、また貴様は…ワシにイヤらしい服を着せるのう?

裾が少しばかり…短くはないか??

……ま、ワシは貴様と共に命を尽くすと決めた身。

コレが貴様の望みなのであれば、コレはコレでアリ という事なのだろう。

……勘違いするな??私は…べつに貴様に尽くすと言っている訳ではないからな…!」



2392「羨ましい…か。

いや、能力を持つ…という事も時には疲れてしまうモノですよ。

私は鬼で、人間と比べるとそれは怪奇的な事を成し得ますが…。

それでも時折り…この様な能力など全て捨て、人間の様に生きてみたいと思うものです。

この力のせいで、失うモノも少なくはないですからね。………

なのでほら。能力等無い生物は、それはそれで良い所だってあるということです。

現に私は、貴方のことがとても羨ましい。」



2393血「僕は怖いんだよ…僕は皆と…人間と仲良くしたいのに…

僕の身体を巡る血が…鬼の血がそうはさせてくれない…。

疼くんだよ…此処が…ああ…あああ!!

殺したい…殺したい…ああ、僕から早く逃げてよ!!」



2394「人は…此処まで落ちぶれてしまったのか。 

己(おの)が恐怖を覚えたからといって、女 子供問わず生け贄に捧げるとは…。

私は心底ガッカリしている。

安心すると良い。お主をとって喰おうとは思わない。

私の側で生き、そして絶えるが良い。

お主が死に行くその時まで、私がお主を幸せでいさせてやる。

なぁに、鬼の遊戯事だとでも思っていてくれ。」



2395「本当に僕と結婚してくれるんだよねって…今日、結婚式の当日だよ??私、そんなに信用無いの??

…全くもう…。…はい。私を貴方のお嫁さんにしてください。

貴方のご飯を毎日作って、洗濯物して朝起きたらおはよう。帰ってきたらおかえり。眠る時はおやすみって挨拶を交わして…そんな生活を貴方と生涯していきたい。

これで良い??私だけの旦那様?」



2396お嫁さんからの誕生日祝い「今日ー?うーん。何の日だっけなぁ。

…ああ!それよりもさ。ほらジャケット。ちゃんとハンガーにかけて?

もうすぐご飯出来るから。

もー。手くらい洗ってよね。

今日は特別なんだから………。

はい。ビーフシチューと…誕生日ケーキ。あと、細やかながらプレゼント。

誕生日…おめでと。」



2397帰宅時のイチャイチャ「おかえりなさーい!!

お風呂にする?ご飯にする?それとも…わたs…ふぇえ!?

ご飯!?

私じゃなくて!?

ムーーー。。なんでなんで!?

いつも私なのにー!

さては浮気だなぁ!?浮気なんだなぁ!?

携帯電話見せなさーーい!!」



2398デートしたい「ねぇーーー。ねぇってばー。

最近…デートとかしてないじゃん。

たまにはさ、?お休みの時くらいはさ?私の事構ってくれたってさ。

わわっ……。(抱き寄せられる)あ、あの。これ、お家デートって事で…良いですか。」



2399「もー!アンタぁ!!そうやって脂物ばっっかり食べてるから!

贅肉っちゅうもんが増えて、ブクブク太るんだよ!?

少しは体の事…考えてよね!!

あと少しは運動でもしなさいよ!!

…何。そんなに落ち込む事無いでしょ!?

…んー…。あのね、アンタの体は家族みんなのなんだから。

だから!大切にしてほしいってだけ!!わかった??」



2400脱走好きなお姫様「ンフフ…あーあ。バレちゃったか。

村娘っていう生活 楽しくて自由で…結構気に入ってたんだけどなぁ?

…もー。もうちょっと放っといてくれたって良かったのに。

本当城の人間って、どいつもコイツも空気読めないんだから。

まぁいいわ。バレちゃったんじゃあ仕方ないから、大人しく城に帰ってあげる。

ハイハイ。お説教なんて御免よ。帰ってあげるって言ってんだからそれで良いじゃない。」